ループミュージック【#51. ルーパーウーパー】

potekomuzin

妥協記録

ループミュージックが好きだ。

一人で静かに過ごしたいとき、

夜道を散歩しているとき、

10分だろうが15分だろうが、

心地よく聴いていられる。

同じフレーズが延々と続いている感じは、

まさに日常にそっくりだ。

ささやかな変化に焦点を当てて、

微々たる違いにニコッと微笑む。

楽しみ方もまるで同じだ。

ムダ

誰が聴いているんだろう。

誰が見ているんだろう。

誰が気づくのだろう。

誰が注目するのだろう。

圧倒的に地味。

一見するとムダの極み。

なのになぜ、

そこに時間をかけるのか。

そこに力を注ぐのか。

答えはいまだにわからない。

プレイヤーとしては気が狂うけど、

ループミュージックが好き。

ルーパーウーパー(2017)

ルーパーウーパー

大きな賭けをしてる
沈黙を破るくらいの
この興奮を共有するべくして
目の前にいた

目線の先に注目
冷めた熱 急下降
綺麗事を言えばシンプル
その理由は一つじゃないにしろ

窓を開けて閉める
10秒ちょっとくらいの
空気の入れ替えなど
進んでしたことはなかった
  • コンセプトは”人力ループミュージック
  • 低温を帯びさせてドライブさせるというテーマに注力
  • 耳をすまして注意深く聴くと、新しい発見がたくさんある
  • 耳馴染みの良い違和感を詰め込むことがアルバムの一番やりたいことだった
  • 録音・Mix ・マスタリングエンジニアは”Mannish Recording Studio”石川康隆氏
  • ギターの単音フレーズは宅録感のある多重録音
  • フレーズによってサウンドメイクが異なる
  • 基本的には2種類の毛色の違うサウンドでそれぞれトラックを分けて録音し、サウンドメイクしている
  • メインは“クリーンコーラス”と”Highカットしたディストーション”で、トラックを分けて録音することでピッキングアタックを残しつつサスティンを得るサウンドが作れる
  • 一つ一つの音を全て曲のパーツとして捉えることで、耳馴染みの良い違和感を生み出すことに成功
  • 同じフレーズを弾き続けるので、心を機械にして録音に勤しむ
  • 後半の”シャナナナ~”の部分の多重録音は3テイク
  • うち1テイクは、風呂場での鼻歌感を演出するため”シャナナナ~”とちゃんと歌っていない

Daily Memo

NEU! – Hallogallo
  • ドラムの雰囲気は”Neu!”を参考にした
  • スネアはTシャツを敷いて叩く(スネアミュートサウンド)
  • シンバルは別テイクで録音

Update

【#162.Spring Day】淡々と繰り返される、日常を愛している者にとって、“春”はガマンの季節、動物にとっての冬眠と似ている