スルー【#52. Apple】

potekomuzin

妥協記録

今まで常識として捉えてきたことや、

気にもとめていなかったことなど、

日常における習慣とやらに、

疑問をぶつけてみると、

新発見や、なんだこれ?と、

我に返る瞬間がある。

例えば、

漢字をずーっと見つめているとこれこんな形だったっけ?と、

頭が混乱してくるあの感じ。

人と接したり、

本を読んだり、

様々な価値観を学んでからふと過去を振り返ると、

俺、なんであんなことや、

あんな発言をしてしまったんだろうとか。

恥じらいが、

脳ミソをぐるぐるとかき回して、

居ても立っても居られなくなる。

シャワーを浴びている最中に、

そういった回想シーンに襲わることが多いのは、

水に流しなさい”ということなんだろう。

スルー

こちらは全く求めていないのに、

モノでも思想でも、

反強制的に受け取らないといけない場面に遭遇することがある。

相手はよかれと思って行動しているので、

ご機嫌で、自己満足感に浸っていたりするけど、

“そいつは俺じゃないし、俺はそいつじゃない”

ということを理解してからは、

ありがた迷惑、

あるいは(ただただ)迷惑という概念が消えて、

受け取ることなく“スルーする”という便利なコマンドが増えた。

Apple(2017)

zukisuzuki – Apple
Apple

昔話がエサまいて
釣れた恥と泣く泣く向き合う
横隔膜の痙攣で
無表情の維持に難はあったが

林檎の皮を剥く過程で
リズミカルな歌を口ずさむ
私は林檎を食べないし
歌も聴いたことない
マニアックなニューグループ
  • アルバムテイクのコンセプトは”継ぎ接ぎアンサンブル
  • 通常演奏にはない違和感を詰め込む
  • アンサンブルが整っているようで、どこか引っかかる音像
  • 心はバラバラだけど、外面は幸せそうに装う仮面夫婦が演奏しているような音像
  • 継ぎ接ぎ感を演出するために、ギターは一つのリフフレーズを三つに分解し、3トラックに分けて録音
  • 深いリバーヴの単音は通常音とオクターブを一音ずつ、それぞれトラックを分けて録音
  • ループミュージックなので編集でラクする(1音録って複製)ことも可能だけど、今作は”人力ループミュージック“がテーマなので複製一切なし
  • ドラムのキックを生音から打ち込み音源に差し替え

Memo

  • Bandcamp配信用に2016年に出した音源
  • 録音、ミックスは”ベルリンペンギンレコード“五十嵐氏
  • ギターは”Boss-Tera Echo“でFeedBack多めの空間を埋めるサウンドメイク
  • ボーカルテイクのコンセプトは”アクがないように歌ってみる“こと
  • MV制作は”妥協record
  • 撮影場所は”調布サンミュージックスタジオ

Update

【#152.フラットコミュニケーションスランプ】必要最低限のコミュニケーション能力を欲している、いわゆる世間話